都立高校の推薦入試 - 都立高校偏差値ランキング

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都立高校の推薦入試

都立高校の入試には、「推薦入試」と「一般入試」という2つの方式があります。


推薦入試の傾向

都立高校における推薦入試では、学力検査がありません。
その上、一般入試よりも早く(1月下旬ごろ)に実施されるので、志願者がとても多く、 合格困難となる傾向が強くなっています。
また、推薦入試は、さらに2つの種類に分かれ、「一般推薦」と「文化・スポーツ等特別推薦」とがあります。

「一般推薦」の場合、必ず実施されるのが面接です。
さらに、内申書や作文、小論文、実技検査なども実施され、これらの総合評価によって合否が判断されます。

都の教育委員会の方針により、平成25年度から、一般推薦における内申書の配点が下がることになりました。
代わりに作文や小論文、実技検査の配点が上がり、学力に主眼を置く一般入試との差別化が深められました。

「文化・スポーツ等特別推薦」では、学校ごとに独自の制度を採用して合否を判断しています。
こちらも面接や実技検査などから、総合的に評価されます。
一般推薦との併願もできますが、一般でおこなわれる面接や作文、小論文、実技検査なども課されることになります。

都立高校の一般推薦入試には募集人数が決められており、普通科および商業科で募集定員の総数の20%、 その他、専門学科や総合学科、普通科のコース制および単位制で定員の30%までとなります。


推薦入試の合格の決め方

都立高校の一般推薦では、「調査書」「集団討論・個人面接」と「作文または小論文」などの合計点で合格が決まります。 「調査書」の比率は最大で合計点の50%までとなっています。

調査書点
+
集団討論・個人面接点
+
「作文または小論文」「実技検査」の得点
得点上位者が合格

※集団討論・個人面接は全員が受験します。
※「作文または小論文」「実技検査」は各高校で決めた検査を受検することになります。


調査書は、いわゆる「内申書」のことです。
中学3年次の9教科について、評定または観点別評価のいずれかが点数化され、志望校に提出されます。
都立高校のほとんどは、選抜に評定のほうをもちいますが、観点別評価をもちいる学校もあります。
どちらを使うかは事前に公表されていますので、必ず確認しておきましょう。
調査書点の総合成績に占める割合の上限は50%までです。
自己PRカードは面接のための資料であり、点数にして評価されることはありません。
入学を希望した理由や、中学校の生活のなかで得られたことなどを記入します。


・A君が調査書点500満点の高校を受験した場合の調査書点

教科 国語 数学 英語 理科 社会 音楽 美術 技術・家庭 保健体育
評定評価 5 4 4 3 5 5 4 4 3
評定値の合計

5
+
4
+
4
+
3
+
5
+
5
+
4
+
4
=
37
評定値の合計

500
×
37
÷
45
=
411.1111…
※500が調査書点数の満点、45は9教科の満点
A君の調査書点数
411
※小数点は切り捨て


都立高校の推薦入試では、個人面接がおこなわれます。 面接の時間や面接官の数などは、高校によってまちまちです。
とはいえ、面接で質問される内容は似たり寄ったりです。事前準備をしてしっかりと受け答えできるようにしましょう。
特に…

・志望の動機
・将来の進路や希望
・高校でやりたいこと

この3つは必ず聞かれる内容であり、とても重要な質問になりますのでしっかりとおさえてください。
また平成25年度からは、集団討論も導入され、個人面接とともに点数化されることになりました。
集団面接や集団討論は自分一人ではどうにもならないこともありますので、中学校なので日ごろから練習しておくべきでしょう。


高校ごとの各種検査(面接・小論文・作文・適性検査など)があります。
「作文または小論文」はちょっとしたテクニックで点数をアップすることは可能です。詳しいテクニックはコチラをご確認ください。

以上のうち、調査書(内申書)、面接(個人面接・集団討論)、各種検査(作文・小論文・実技など)は、 都立高校それぞれの基準にもとづいて点数化された上で、その合計点が総合成績として選抜にもちいられます。
これらの配点は、学校の方針により異なりますが、平成25年度より、調査書が占める点数の割合は、総合成績の50%が上限となりました。
前述のように、平成25年の推薦入試から、すべての都立高校で、個人面接だけでなく集団面接が原則的に実施されるようになり、 面接以外の作文や小論文、実技などの検査もおこなわれ、調査書の配点が50%以下に制限されることになりました。
これまでは調査書の成績を重視する傾向がありましたが、今後はそれ以外の要素も重要になってくるとお考えください。
調査書中心の選抜がなされていた都立高校の推薦入試では、特に対策もなく出願する受験生が少なくありませんでしたが、 来春以降は、それ相応の対策を講じる必要があるでしょう。
配点の50%以上を占めることになる集団討論や各種検査に向けた準備をきちんとしておけば、 調査書の成績をフォローできるということですので、むしろ推薦入試に合格するチャンスが広がったと言ってよいのかもしれません。